大学の長所・特色検索

人的サポートの充実による、留学生が安心して学べる環境の整備

国立 一橋大学大学院 国際・公共政策研究部・教育部国際・公共政策専攻

6 教育研究等環境

人的サポートの充実による、留学生が安心して学べる環境の整備

一橋大学大学院 国際・公共政策研究部・教育部国際・公共政策専攻
種別 公共政策系専門職大学院認証評価
年度 2023年度
区分 国立
規模(収容定員) ~4,000人
関連タグ

取組み事例

「アジア公共政策プログラム」では、外部資金の間接経費も一部生かすことで、留学生対応の経験が豊富で英語も堪能な職員を配置して公私にわたるサポートやアドバイスを行っており、留学生が安心して学べる環境を整備している点は評価できる(評価の視点6-6)。

ここがポイント

  • 日本語に不慣れな留学生が安心して勉学に専念できるよう、留学生への対応可能な職員を常置している。
  • プログラムの教員が入学前に英語による数学等の補習も行っており、留学生のスムーズな受け入れを実現している。

大学からのコメント

 アジア公共政策プログラム(APPP)が受け入れている留学生は、ほぼ全員がIMF、ADB、JICA、国費などの奨学金の受給者です。奨学金にはプログラム運営のための間接経費も含まれており、その経費を用いて留学生のサポートを行う職員を雇用するとともに、講義の充実を図っています。2024年4月現在、APPPを主に担当している職員は、常勤職員1名、契約事務職員1名、事務補佐員1名で、いずれも留学経験や海外での勤務経験を有しています。
 学生は全員専任教員主催のゼミに入学時から所属し、ゼミ活動を通じて論文作成のノウハウを習得するとともに、2年間継続的に安心して学業に専念できるような体制をとっています。学生の多くは、修士号取得後、自国に戻って前職で活躍していますが、博士課程に進学し博士号を取得して自国に戻るという希望を持つ学生も少なくありません。そのような希望に応えるため、修士課程から経済学研究科博士後期課程への進学を支援する体制も整備しています。
 また、APPPの教員のネットワークを活かして、以下のような科目等の提供や取り組みを行い、奨学金提供機関からの期待にも応えられるような教育を行っています。
1)中小企業金融、アジア通貨危機の経験、ファイナンスの理論と実際、フィナンシャル・プログラミングなどに関する海外講師によるリモート講義。
2)東アジアの地域金融枠組みに関するインドネシア人講師との共同講義。
3)SDGとESGに関する海外講師による講義(IPP以外の院生の履修も推奨)。
4)アジア開発銀行研究所と連携し、実務に精通した専門家による講義および個別学生に対する論文指導。
5)時事経済問題に関して国際機関、政府当局、実業家などから直接その知見を聴くワークショップの開講。
6)計量経済分析と時系列分析の科目の必修化(修士論文で政策的な意味付けを考えさせ、卒業後もデータ分析のスキルを実務で活用できる人材の育成)。
 なお、APPP出身の博士後期課程在籍者にTAを依頼し、APPPの学生の実情に即したきめ細かな指導が行われるような工夫も行っています。