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学生の声を教育改善に生かす「意見交換会」の定期的な実施

国立 一橋大学大学院 国際・公共政策研究部・教育部国際・公共政策専攻

2 教育内容・方法・成果

学生の声を教育改善に生かす「意見交換会」の定期的な実施

一橋大学大学院 国際・公共政策研究部・教育部国際・公共政策専攻
種別 公共政策系専門職大学院認証評価
年度 2023年度
区分 国立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

教員と学生との間の意見交換会をプログラムごとに毎学期実施して、学生の意見を積極的に採り入れようとしている。意見交換会で出された意見・要望が具体的な問題提起につながった事例もあり、学生の声を教育改善に生かす仕組みとして機能していることから、評価できる(評価の視点2-30)。

ここがポイント

  • 文書によるアンケートに留まらず、開かれた場で広く学生の意見を聞く場を設けている。
  • 実際に大学本部への問題提起につながった例もあり、聞いて終わりではない教育改善機能を有している。

大学からのコメント

 本大学院は、社会人経験者も学生として受け入れる専門職大学院ですので、教員も学生がどのような学びへの期待を持っているのか、当初よくわからないところがありました。そこで、年に2回、学期の終わりに学生と教員が集まって意見交換会(留学生を対象とするアジア公共政策プログラムでは Townhall Meeting と呼んでいます)を開催し、学生の声に耳を傾けることにしました。
 意見交換会での学生との対話を通じて、授業やカリキュラムに対する率直な感想を聞き、学生の期待を的確に把握するように心がけてきました。また、学生が学びの過程で抱く疑問に対して、教員が行っている対応や工夫などについても学生に伝えるようにしてきました。そのような意見交換会は、本大学院の新任の教員にとっては、多様性の高い学生の要望を知り、自らの授業に反映させていく貴重な機会になっています。
 振り返ってみると、意見交換会は、授業を計画し(Plan)、実施し(Do)、学生からの評価に耳を傾け(Check)、その後の教育の改善に取り組む(Action)というPDCAサイクルで重要となる Check の機会として、教育の継続的な改善に取り組む仕組みの一部となっていました。本大学院では各科目の授業アンケートも実施し、各教員が学生からのフィードバックを得る機会はあるのですが、意見交換会は、授業への評価のみならず、効果的なカリキュラムや効果的な学習のための学習環境のあり方などについても、学生と教員が対話し、改善方法を一緒に考える機会となっています。
 各プログラムの意見交換会での学生の声は、毎学期末の教授会の後、教員の教育力向上のためのFD活動の一つとして、教員全員で共有し、本大学院での教育の改善に継続的に取り組んでいます。