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「グッドコーチ養成セミナー」による学生の部活動支援

私立 大阪体育大学

基準9:社会連携・社会貢献

「グッドコーチ養成セミナー」による学生の部活動支援

大阪体育大学
種別 大学評価
年度 2022年度
区分 私立
規模(収容定員) ~4,000人
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取組み事例

大阪府内の中学校・高等学校における運動部活動の指導を支援するため、「グッドコーチ養成セミナー」を開催し、独自に開発した教育プログラムでコーチングの基礎、スポーツ倫理、事故対応などを総合的に研修した学生を部活動指導員・外部指導者として派遣している。この取り組みによって学生のスポーツ指導者としての実践的な学びにつながるとともに、中学校等の教員の負担減少及び地域の学校教育における部活動の持続可能な運営体制の構築に貢献していることは評価できる。

ここがポイント

  • 運動部活動の支援として、「グッドコーチ養成セミナー」を開催し、トレーニングを積んだ学生を部活動の指導者として地域の学校に派遣している。
  • 学生のスポーツ指導者としての実践的な学びにつながるとともに、教員の負担減少及び地域の学校教育における部活動の持続的な運営体制の構築に貢献している。

大学からのコメント

1 導入経緯

運動部活動の指導者不足や資質向上という課題は、日本の急速な少子化、学校の働き方改革という難題と相俟って事態を複雑化させた。これを背に、本学は令和元・2年度のスポーツ庁「運動部活動改革プラン」事業を受託し、学生を部活動指導員等に育成するプログラム「グッドコーチ養成セミナー」(課程外、隔週、通年20回、理論編・技術編)を開発した。 学生の基礎知識の涵養に、課程内のスポーツ科学科目・演習に加えて教職科目の履修が重層的に知識基盤を支え、スポーツ系大学の教職課程を併せ持つ本学カリキュラムが有効に機能した。



2 補足事項

セミナーの特色は、文部科学省やスポーツ庁が示した学校の設置者等において実施する研修項目と日本スポーツ協会の研修項目を参考とした本学独自の科目群の構造と方法にある。つまり、1~2年間でコーチングとティーチングの基礎を学び、3年目から指導実践に挑み、実践、リフレクションを繰り返し、経験値や卓越性の深まりから理論と実践の往還・融合を目指す育成システムである。学生は活動主体の生徒を中心として共感的な関係性を築き活動する指導観・教育観が醸成される。 学生の求めに応じて、教育委員会・学校、スポーツ団体に紹介してマッチングを図るが、その範囲は兵庫県の阪神地区、大阪府内の中・高等学校に拡がり、部活動指導員として任用が増えている。 社会体育・スポーツ指導者や教職を志す学生にとって、就労体験(インターンシップ)として学校教育・社会教育の現場において指導を経験することは、人的・社会的資源を活用したキャリア形成を図る上でも有益性に富み、効用は大きい。



3 今後の展望

セミナー科目にスポーツDX・部活動ICT化がある。事例は学校部活動や新たな地域クラブ活動で生徒の主体性が引き出され、協働学習の有効性の高さがデータから観取できた。引き続き企業や学校等と共同体制で取り組みを推進したい。 セミナーは、現役指導者のリカレント教育、新たな指導者を育む一般社会人向け「運動部活動指導認定プログラム」(文部科学省:職業実践力育成プログラム認定、厚生労働省:教育訓練給付制度認定、令和5年5月13日開講)開発の基となった。両者は類似内容であるため、テキスト開発や内容の更新を含め、これから自治体やスポーツ協会とも連携して社会課題の解決に貢献し、併せて社会の形成者を培う学生の自己実現を支えていきたい。

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