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東京女子医科大学の入学者選抜、教員人事、大学運営・ガバナンス等に係る調査結果及びこれに基づく大学評価結果の判定変更についてNEW

 大学基準協会では、大学の質的向上と社会に対する質保証を目的とする評価機関としての責務を果たすために、東京女子医科大学第三者委員会による学校法人東京女子医科大学理事長宛の「調査報告書」(2024年8月2日公表)において問題が指摘されていた事項のうち、本協会の定める大学基準に係る「基準5 学生の受け入れ」「基準6 教員・教員組織」「基準10(1) 大学運営」「基準2 内部質保証」の4つについて調査を行い、前回(2021年度)の当該大学に対する大学評価結果の妥当性を検証しました。
 調査の結果、4つの基準において、いずれも2021年度の大学評価当時には判明していなかった問題が生じていたことが明らかとなりました。このことから、本協会の理事会は、こうした事態を重く受け止め、2021年度の当該大学に対する大学評価結果における「適合」判定を取り消し、「不適合」へと判定を変更いたしました。
 高等教育機関である大学は、3つの方針(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)に則して教育を適切に展開し、教育の改善・向上を通じて学生の学習成果の向上につなげることが期待されています。とりわけ、社会と大学の接点である大学入試は公正性、公平性を確保して実施されること、教育課程にふさわしい教員組織を編制する一環としての教員人事についても公正性、公平性に配慮して実施されることが必要です。また、諸活動の基盤を構築するためには適切な大学運営が重要であり、各種方針に基づく諸活動の適切性を定期的に検証し、その検証結果を公表することを通じて社会に対する説明責任を果たしていくことも求められています。当該大学においては、新たな組織体制のもとで改善に取り組んでいますが、今回の結果を踏まえ、各種取り組みの適切性を検証して改善・向上を図ること、そうした活動を通じて絶えず教育等の質保証に取り組むことの必要性を再認識し、入学者選抜や教員人事の公正性・公平性のみならず、ガバナンスや内部質保証のあり方についても検討することを強く期待します。

 東京女子医科大学に対する調査結果及び2021年度の当該大学に対する大学評価結果(判定)の変更については、以下をご覧ください。