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お知らせ

医学部医学科の入学者選抜に係る調査結果及びこれに基づく大学評価結果の判定変更について

 大学基準協会では、大学の質的向上と社会に対する質保証を目的とする評価機関としての責務を果たすために、文部科学省の「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査最終まとめ」(平成30年12月14日文部科学省高等教育局大学振興課大学入試室)によって問題が明らかとなった大学のうち、本協会の大学評価を受けていた以下の7大学について、問題に係る「基準5:学生の受け入れ」「基準9:管理運営」「基準10:内部質保証」の3つの基準について調査を行い、改めてこれらの大学の大学評価結果の妥当性を判断しました。
 調査の結果、いずれも①「学生の受け入れ」について、大学基準で求められている、学生の受け入れ方針に沿った公正かつ適切な学生の受け入れが実施されているとはいえないこと、②「管理運営」について、学生の受け入れに係るガバナンスが十分に機能しておらず、適切な管理運営が行われているとは判断できないこと、また③「内部質保証」について、自己点検・評価が適切に実施されていないこと等から、自らの活動を点検・評価し、改善・改革を行うことのできる組織となっていないことが明らかとなりました。このことから、本協会の理事会は、こうした事態を重く受け止め、これらの大学の前回の大学評価結果における「適合」判定を取り消し、「不適合」へと判定を変更いたしました。
 社会と大学の接点である大学入試については、公正性、公平性を確保して実施されるべきものであり、大学は、こうした大学入試がアドミッション・ポリシーに基づいて、適切に実施されているかを定期的に検証し、その検証結果を公表することを通じて、社会に対する説明責任を果たしていくことが求められています。いずれの大学も、入学者選抜の仕組みについてはすでに改善に取り組むことを表明していますが、今回の結果を踏まえ、学生の受け入れに対する認識を改め、公正かつ適切な入学者選抜を実施するとともに、ガバナンスや内部質保証のあり方についても検討することが強く期待されます。

 各大学の調査結果及び前回の大学評価結果(判定)の変更については、以下をご覧ください。
岩手医科大学
金沢医科大学
北里大学
順天堂大学
聖マリアンナ医科大学
日本大学
福岡大学

 なお、以下の大学からは異議申立があり、これを受けて異議申立審査を行いました。結果につきましては以下をご覧ください。
聖マリアンナ医科大学